小学校の時に給食で出たコッペパン、高校の売店で大人気だった焼きそばパン。
そんな懐かしのパンの思い出は、誰しもが持っていると思います。
でも「あ、これ給食のコッペパンに似てる!」と思ったりするパンはあれど、やっぱりどこか違うなぁと感じるんですよね。

歳を重ねることで、当時よりも味覚が敏感になったせいかなと思ったり。
だけどそれは間違いだと『冨士家パン』のパンを食べて気づきました。
滋賀県は日野町にある『冨士家パン』は、その門構えも昭和の商店そのもので、売られているパンも昭和の懐かしいビジュアル。
そして口に頬張った瞬間、あの当時の光景が脳裏を駆け巡るほどに、昔食べたパンそのまんまの味。
好き嫌いが多くて給食がなかなか食べれなかったこととか、高校の売店での焼きそばパン争奪戦とか、パンの味ひとつで当時の思い出が蘇りました。

そんな老舗ならではの昔ながらのパンが頂ける一方で、今の時代に沿った新しい感性で作られたパンも並んでいます。
だけど昭和生まれの私は、やっぱり昔ながらのパンに惹かれました。
今回は、昔にタイムスリップが出来るパン屋さん『冨士家パン』をご紹介します(^^)/
基本情報
日野に老舗のパン屋さん『冨士家パン』があると聞いて、日野での取材途中にお邪魔してみました。
ナビをセットして向かったのですが、非常に分かりづらい場所にありました。
「目的地です」とアナウンスされるのですが、それらしき建物がまったく見当たらない。
しばらく同じ道ををぐるぐる回って何周目かの時、駐車場の車止めに『冨士家パン』の文字が貼ってあることに気づきました。

小さなお店が何件か立ち並んだ駐車場の一角です。
「冨士家パン」と書いてあるのだから、ここが駐車場に違いないと確信し、とりあえずそこに車を駐車して歩いて探すことに。
車を降りて周囲を見渡すと「冨士家パン」と書かれた小さな看板が見えました。
その看板のある通りに入ってみると、古民家の前にまたもや「冨士家パン」と書かれた自動販売機が。
看板と自販機には「冨士家パン」の名前がありますが、どう見てもパン屋さんらしき建物はありません。
店舗はどこにあるんだろう?と、1歩2歩足を進めてびっくり!
なんと、この古民家だと思っていた建物が『冨士家パン』の店舗でした(≧▽≦)
これはなかなか入りにくそうなお店…!
この感じだと、もしかしたら一見さんお断りかな?とドキドキしつつ入店しました。
しかしいざ入ってみると、近所に回覧板まわすかのごとく気軽な感覚で訪問できる雰囲気でしたし、一見さんお断りでもなかったです(‘◇’)ゞ

でも正直、初めて訪れる方は、足を踏み入れるのをちょっと躊躇される外観ですよね。
行ってみたいけど入りにくいよなぁ…と思われている方は、是非ともこの記事を読んで、近所に回覧板持って行く感覚で訪問して頂きたい!
所在地 滋賀県蒲生郡日野町大窪736
電話 0748-52-0448
営業時間 11:00~17:00(※夕暮れまで)
定休日 日曜日
懐かしの味
今昔のパンが並ぶ棚
店内は昭和初期の納屋のような雰囲気。
入って右の棚に菓子パンや総菜パン、左の棚に食パンが並べられていました。
種類はさほど多くありませんが、それも含めて懐かしさに癒される空間です。
パン屋さんにしては、お値段もかなり安価だと思います。
棚に並べられた感じも、昭和のパン屋さんそのもの。

パンの種類も非常に懐かしく感じました。
中でも目を惹いたのが、下段に並べられたパンの数々。
印刷された袋に入れられていますが、こちらも冨士家パンの手作りパンだそうです。
その見た目から、思わず「既製品ですか?」と尋ねてしまいました。
でもよくよく考えたら、こんな懐かしいパッケージの既製品パンなんて、今では見ないですよね。

店内の雰囲気がレトロなだけに、昔懐かしいパンに目を奪われがちですが、ピザパンやツナパン、ホイップあんパンなど、比較的現代的なパンも並んでいますよ。
また、冷蔵庫では近江の伝統野菜「日野菜」を使用した「ひのなパン」も販売されており、冨士家パンの名物となっているようです。
私はそれを帰宅後に知ったので、今回は買いそびれてしまいました(*_*;
次回伺った時には、是非「ひのなパン」も頂いてみようと思います。
購入したパンたち
今回、冨士家パンで購入したパンはこちら。
焼きそばパン、白あんパン、ツナポテトパン、ピザパン、ホイップあんパン、ココナッツチョコ、チーズブレッド、揚げパンソーセージの9種類。
焼きそばパン
高校の売店で売ってた焼きそばパンに酷似。
素朴なコッペパンと薄めのソース焼きそば。

当時が蘇る懐かしい味わい。
白あんパン
子供の頃に食べていたしっとり感少なめのパン生地。
そのパサつきを餡がうまくフォローしていて美味しい。
ツナポテトパン
お母さんが作ってくれた惣菜パンのような、とてもほっこりするパン。
ツナの風味と優しいパン生地がよく合う。
ピザパン
ふんわりとした生地にオーソドックスな具材。
派手なビジュアルながら素朴な味わい。
ホイップあんパン
白あんパン同様、パン生地のパサつきは強いけれど、餡子とホイップが上手くそれをフォローしていて、分量もベスト。

ホイップ多めなのが嬉しい。
ココナッツチョコ
ココナッツの風味が豊かで、中に入ったチョコクリームも口当たりが良い。
私的には、もうちょいチョコクリームの量を増やしてほしいかな。
チーズブレッド
3個入りの小さめパン。
チーズブレッドが誕生した初期のチーズブレッドという感じ。
懐かしい味と少し焦げたチーズの香りがいい。
揚げパンソーセージ
ウインナーソーセージではなく、魚肉ソーセージの入った揚げパン。
子供に与えたら大喜びすること間違いなしの味。
以上、全部大変美味しく頂きましたが、正直「こんな美味しいパンは食べたことない!」みたいなパンはありませんでした。
逆にそんなパンは、どこにでもあります。
でも「ここまで昔のままの懐かしい味」は、冨士家パンでしか味わえません。

昔の思い出を語りながら頂ける、懐かしさ溢れる素朴な味わいのパンの数々。
冨士家パンは、昭和生まれの方は勿論、若い世代の方にも是非知ってほしいパン屋さんです(^^♪
まとめ
- 昔ながらのパンが味わえる『冨士家パン』は滋賀県蒲生郡日野町にあります
- 場所が非常に分かりづらいのでナビをセットして向かいましょう
- 店舗は昭和の古民家のような雰囲気
- 昔懐かしい素朴なパンが並び、中でもひのなパンが有名
- 昔のままのパンの味が頂ける貴重なパン屋さん
美味しいパン屋さんはいくらでもありますが、美味しさの成分に懐かしさが入っているパンを味わえるのは冨士家パンだけ。
是非お店の暖簾をくぐって、その懐かしさに触れてみてくださいね。
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